高齢障害者に対するクリニカルリーズニングの変化 ~回復期リハビリテーション病棟での作業療法介入の自省~

文献の紹介です。

丸山 祥(ふれあい平塚ホスピタル), 笹田 哲, 山田 孝
作業行動研究(0919-5300)21巻1号 Page20-27(2017.06)

【要旨】
本研究の目的は、回復期リハビリテーション病棟に入院中の後期高齢者Aさんに対する作業療法介入への自省(リフレクション)過程を示すことである。担当作業療法士は介入経過でクリニカルリーズニングの変化の必要性を認識し、科学的リーズニング主導の介入計画に人間作業モデルによる物語的(ナラティブ)リーズニングを加えた。結果、絵手紙を媒介にした交流の作業への参加の支援が追加され、Aさんの作業適応に良好な変化が得られた。本事例から、回復期リハビリテーション病棟における作業療法介入には人間作業モデル併用の重要性が示唆された。さらに、実践のジレンマや苦悩をきっかけとしたリフレクションは、作業療法介入を修正し発展させる上で有用であると示唆された。

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