「手紙を書く」ことによる役割の再獲得 人間作業モデルの視点から

文献の紹介です。

江端 健治(愛全病院 リハビリテーション部), 山田 孝
作業行動研究(0919-5300)19巻4号 Page234-240(2016.03)

【要旨】
後期高齢者の寝たきりの症例は、生活内での活動量が低く、意欲も乏しい状態にあった。しかしその症例が配偶者を思いやる気持ちを作業療法士に話したことで、手紙を書くという活動を始めた。それにより家族関係の再構築が成され、役割を得ることができ、生活への意欲や充足感が増した。結果として、ベッド上だけの生活を送っている対象者でも、活動を通じて社会とのつながりを得ることができ、主観的に生活を考えることができる可能性が示される。また手紙を書くという作業は、低活動状態の対象者に役割を与えられる可能性がある。

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